2000 Fiscal Year Annual Research Report
アクチビンのヒト表皮角化細胞の増殖,分化に対する影響
Project/Area Number |
11770465
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山崎 研志 愛媛大学, 医学部, 助手 (40294798)
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Keywords | アクチビン / フォリスタチン / 表皮角化細胞 / smad / 分化 |
Research Abstract |
平成12年度;表皮角化細胞の三次元培養系を用いたアクチビン、フォリスタチンの影響とSmadの発現。 1)形態学的観察:皮膚の角化モデルとしての三次元培養系:ヒト表皮角化細胞はMCDB153培地を用いた無血清培養法で培養しているが、10%牛胎仔血清添加DME培地に変更して重層化し、角化層の形成を誘導できる。この重層化過程の培養液に200ng/mlのアクチビンとフォリスタチンを添加し、12時間ごとにホルマリン固定および標本を作製し、角化細胞の分化過程に対する影響をヘマトキシリン-エオジン染色標本にて観察したが、重層化過程の表皮角化細胞の形態に顕著な変化はなかった。しかし、フォリスタチン刺激時のヒト表皮角化細胞の分化のマーカーmRNAの変動を検討したところ、フォリスタチン刺激においてトランスグルタミナーゼ1とケラチン1、10の誘導が、無刺激の状態と比較すると若干早期から確認できた。すなわち、形態異常は伴わないが、早期に分化誘導を来す可能性が示唆された。ドミナントネガティブ・アクチビンレセブターをトランスフェクションした系においても重層化過程における形態的な変化は顕著ではなかった。 2)Smad familyの発現の免疫組織学的検討:免疫染色法を用いて、重層化過程の表皮角化細胞にアクチビンを添加した時のSmad6,7の発現を組織学的に検討したが、有意な発現は確認できなかった。重層化状態においてはアクチビンの効果が少ないものと思われた。
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