Research Abstract |
ペネトレーションを推定するため点広がり関数を測定した。使用装置はADAC社製VERTEXガンマカメラシステムであり超高エネルギー用コリメータ(UEGP)を装着した。線源はF-18の点線源であった。測定された画像は、ペネトレーションの影響により視野全体に及んでいた。またその形状は正六角形の対角線のような放射状となっていた。 次にペネトレーション画像のシミュレーションを試みた。使用装置は、東芝製スーパーワークステーションS7000 U5/360 PGX24であった。はじめに点像を5X5の2次コンボリューション・カーネルで20回畳み込んだ、使用したカーネルは3種類であり、{0,0,0.2,0,0,0,0,0.2,0,0,0,0,0.2,0,0,0,0,0.2,0,0,0,0,0.2,0,0}と{0,0,0,0,0.04,0,0,0,0.1,0.16,0,0.1,0.2,0.1,0,0.16,0.1,0,0,0,0.04,0,0,0,0}および{0.04,0,0,0,0,0.16,0.1,0,0,0,0,0.1,0.2,0.1,0,0,0,0,0.1,0.16,0,0,0,0,0.04}であった。そして、それぞれで畳み込んだ処理画像を足し合わせた。結果は点像を正六角形の対角線のような放射状に変換することができた。 このように今回導き出した2次元コンボリューション・カーネルは、5x5の小さいサイズでありながら視野全体に及ぶペネトレーション画像を効率良く再現することができた。このことは臨床に使用されている装置でも容易に本手法が応用できると考えられた。
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