1999 Fiscal Year Annual Research Report
低周波振動併用パワードプラー装置による腫瘍硬度の画像化と腫瘍特性解析への臨床応用
Project/Area Number |
11770495
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山本 正二 千葉大学, 医学部, 助手 (40302567)
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Keywords | 腫瘍硬度 / パワードプラー / ファントーム / 超音波診断 |
Research Abstract |
腫瘍の良悪性や周囲組織への浸潤は、触診上硬度の違いとして認識される場合が多い。しかし、現在の画像診断は腫瘍の硬度を反映する方法が無く、触診による診断法より劣っている。より精度の高い画像診断法の開発には、腫瘍の硬度差を加味した画像の作成が極めて重要である。本研究では第一に体外より低周波を目的臓器に与える。この低周波により振動を起こす臓器・組織は、硬度の違いにより動きが微妙に異なる。この微妙な運動の違いを、動きを検出できるパワードプラー法により検出し、定量化し画像として描出することを目的とした。本年度はまず、至適低周波振動発生装置の開発を行い、ファントーム用いて、超音波パワードプラーにより検出可能な動きの波長、出力等について検討した。まず、均一な軟部組織および内部に硬度の高い腫瘤を埋設させたファントームの製作を試みた。しかし、市販のファントームには適切に硬度の異なる物体を埋没できるものが無く、ファントームの開発が十分に行うことが出来ず、来年度への課題が残った。市販の人体用低周波発生装置にアンプ、コンデンサー等を加え、周波数測定装置を接続し、周波数および出力ごとの振動を変化させ、ファントームに発生する動きのパワードプラーによる画像化の可能性について検討した。パワードプラーの改良は基本的に出来たと思われるが、ファントームを使って有用性を確認することが出来なかった。パワードプラー側のゲインの変化による描出能の検討も来年度の課題となった。
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