1999 Fiscal Year Annual Research Report
造影剤併用3次元磁気共鳴血管撮像法による頭蓋内血管の血行動態の評価に関する研究:正常人および脳血管性病変患者による検討
Project/Area Number |
11770497
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
野口 京 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (10242497)
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Keywords | MRI / MRA / ガドリウム造影剤 / 血行動態 |
Research Abstract |
1)時間分解能を重視し、TRを4.6ms、TEを1.8msと最短とした3次元gradient echo法(FLASH法)を使用した。K-spaceのzero-filling法を併用し、矢状断方向にて片側大脳半球が撮像範囲にはいるようにスラブ厚を80mm、FOV220mm、matrix130×256、partition10とすると、撮像時間は3.8secとなった。 2)血管の信号強度が最も強くなるflip angleを決定するため、FLASH法の理論式を用いてコンピュータにてシュミレーションを施行した。ガドリニウム造影剤のボーラス静注による血管のT1緩和時間を50msecと仮定し、シュミレーションを施行したところ、flip angleが25°の際に最も強い信号が得られることが示された。 3)time-resolved contrast-enhanced 3D-MR angiography(TR-MRA)は、造影剤の注入量を0.1mmol/kg、注入速度を2ml/secとした。造影剤の静注開始と同時に、4 sec間隔にて連続的に10回の撮像を繰り返した。造影剤が到達前の画像をマスクとして使用し、造影前後の画像のサブトラクション施行して、各々のサブトラクション画像に対してMIP処理を施行した。 4)TR-MRAを、血管造影検査にて明らかな動静脈シャントがないことを確認された患者21人に対して施行し、頭蓋内血管の血行動態に関する評価が可能であるか検討した。 5)造影剤を用いたTR-MRAは、動脈相と静脈相を分離して描出できることから、頭蓋内の血行動態の評価がある程度可能であると考えられた。 6)今後は、頭蓋内の動静脈シャント有する患者にて検討を進める予定である。
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