1999 Fiscal Year Annual Research Report
実験動物モデルを用いた腎移植後急性拒絶反応のMRI拡散強調画像による評価
Project/Area Number |
11770505
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
津田 恭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20281123)
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Keywords | MR imaging / 拡散 / エコープラナー法 / 移植腎 / 急性拒絶反応 |
Research Abstract |
本研究は移植腎の急性拒絶反応を起こしたイヌモデルを作成し、拡散強調エコープラナー法によって移植腎の拡散調像と拡散係数を評価することにより、移植腎の経時的機能評価を行い、それらと他の腎機能検査、組織像との対比検討を行い、拡散係数が障害された腎機能をどのように反映しているかを検討する。本年度はまずファントーム実験によって、拡散強調エコープラナー法による拡散係数の測定能力の信頼性を検討した。 用いたMRI撮像装置はSigna Holizen(GE-Yokogawa Medical,Tokyo)である。拡散強調エコープラナー法のパラメーターは、TRは2500ミリ秒、TEは70ミリ秒とした。水ファントームを固定し、前述の拡散強調エコープラナー法を用いて、拡散検出用傾斜磁場は3方向に印加し、異なる7つのb-factorで、同一断面を撮像した。拡散検出用傾斜磁場の強度を示すb-factorの値は、3から846sec/mm^2までの範囲(3,57,192,408,517,705,846)とした。得られた像から、ファントーム内にROIを設定して信号強度を測定し、信号強度の自然村対数を縦軸、b-factorを横軸に取り、直線回帰分析にて拡散係数を算出した。結果は複数の異なった箇所での測定にて、水ファントームの拡散係数は2.0X10^<-3>mm^2/secから2.5X10^<-3>mm^2/secの安定した値を示し、またこれらの値は文献的に報告されている値と一致し、本方法の信頼性が確認された。
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