2000 Fiscal Year Annual Research Report
医用X線管を用いた単一エネルギーX線発生装置の構築
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11770516
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
藤崎 達也 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (00285058)
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Keywords | 単一エネルギーX線 / 診断画像 / X線撮影 / 結晶回折法 / エネルギー分解能 / 反射強度 |
Research Abstract |
医用X線管から発生する連続X線をシリコン単結晶により回折させる方法を用いて,単一エネルギーX線発生装置を構築した。本装置では,ステージ機構を用いることで人体撮影への適用が可能になるように工夫した。 本年度は,乳房ファントムを用いて単一エネルギーX線によるマンモグラフイを行い,画像評価と,マンモグラフィの被曝線量の指標となる平均乳腺吸収線量について評価を行った。また,従来の撮影法と比較することで本装置の有用性について検討した。 本年度の研究において、以下の新たな知見が得られた。 1人体撮影に必要な単一エネルギーX線を得るには,高反射型結晶を使用する必要がある。 2単一エネルギーX線マンモグラフィの画像コントラストを従来の撮影法と同じにしたとき,被曝線量は3分の1以下に改善する。 3被曝線量を3分の1としたとき,従来の撮影法と比較して約30%の画像コントラストの改善になる。 臨床に普及している医用X線管からのX線を単一エネルギーX線に変換すると,人体撮影に必要なX線出力が得られないと考えられた。十分なX線出力を得るにはシンクロトロン放射光を用いる方法もあるが,実用的・経済的な課題も多い。 特殊な高反射型結晶を用い,かつ,エネルギー幅を調整することで,臨床に普及している医用X線管から人体撮影に必要なX線のみを取り出すことができる。実用的・経済的な観点からもこの方法は有用であるので,現在,乳房撮影領域で実用化を検討している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tatsuya Fujisaki : "Measurements of X-ray energy dependence of an imaging plate using monochromatized X-ray"M.J.Ibaraki P.H.. 18・1. 27-31 (2000)
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[Publications] Hidetoshi Saitoh : "Monte Carlo calculation of conversion factors for the estimation of high-accuracy average glandular dose in mammography"European Radiology. 10・2. 344-344 (2000)