1999 Fiscal Year Annual Research Report
メラトニンレセプター遺伝子の多形性の検索と睡眠覚醒関連障害との相関研究
Project/Area Number |
11770567
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
向井 正樹 久留米大学, 医学部, 助手 (90312149)
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Keywords | 睡眠覚醒 / メラトニン / Mel la / Mer 1b / 遺伝子 / DSPS / non-24 / RBD |
Research Abstract |
メラトニンがサーカディアンリズムの生成機構に深く関与しているという知見や、メラトニンの経口投与によって睡眠覚醒関連疾患(睡眠障害あるいは睡眠覚醒スケジュール障害)の一部の症状が改善したという臨床的経験などから、メラトニンレセプターを規定する2つの遺伝子(Mel 1a、Mel 1b)の構造異常(遺伝子変異)が、睡眠覚醒関連疾患の原因になっているという仮説の下に、睡眠覚醒関連疾患罹患者について2つの遺伝子Mel 1aとMel 1bの構造異常を検索中である。 睡眠覚醒関連疾患(睡眠相遅延症候群(DSPS)、非24時間睡眠覚醒症候群(non-24)、REM関連行動障害(RBD)、ナルコレプシー)の罹患者約40名をPSG(睡眠時脳波)などによって臨床的に診断し、その罹患者からの採血、およびgenomic DNAの抽出を終えた。それらのgenomic DNA上のメラトニンレセプター遺伝子の構造異常を、SSCP(Single Strand Conformation Polymorphism)法によって検索中であるが、アミノ酸レベルの変異に結びつく構造異常は、(海老澤らが既に報告している2つの変異を除いて)現在までのところ見出されていない。しかしながら、解析を終えた遺伝子上の領域(cording region)はまだ一部であるので、検索領域を拡げ解析を続ける予定である。
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