1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11770605
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
本多 正典 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20270514)
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Keywords | Superoxide dismutase / Tempol / マイクロダイアリシス / 一酸窒素(NO) / 腎血行動態 |
Research Abstract |
ペントバルビタール麻酔下の雑種成犬において、左側腹部より腎臓を体表部に露出し、腎間質にマイクロダイアリシスチューブを挿入した状態で経静脈的にsuperoxide dismutase類似薬のTempolを投与した。クリアランススタデイを行うとともに腎間質におけるNOx(NO2+NO3)および尿中NOx排泄量の測定を行った。Tempol投与にて全身血圧、脈拍に変化はみられなかった。 腎血行動態はRPF、GFR、FFの基礎値はそれぞれ136.3±46.7ml/min,40.6±11.9ml/min,0.30±0.02で、Tempol投与(0.1,1,10μg/kg/min)による変化率はそれぞれRPF(5.6±0.2%,-3.9±5.8%,10.2±2.2%,n=2)、GFR(5.3±3.1%,-5.6±3.8%,9.3±0.6%,n=2)、FF(-0.3±3.1%,-1.6±2.0%,-0.7±2.5%n=2)でRPF、GFRに増加傾向がみられた。 腎間質NOxの基礎値は皮質(7.66±0.54μM)、髄質(9.08±0.55μM)で、Tempol投与(0.1,1,10μg/kg/min)による変化率はそれぞれ皮質(-0.9±0.9%,-1.3±0.9%,-0.2±0.1%,n=9)、髄質(-0.9±0.7%-2.7±1.0%,-3.4±0.9%,n=8)で統計学的に有意差は認めなかった。尿中NOx排泄量は基礎値が23.9±10.6μM/minでTempol投与(0.1,1,10μg/kg/min)による変化率はそれぞれ15±29%,-7±1.5%,2.8±2.7%(n=3)で統計学的に有意差を認めなかった。
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