1999 Fiscal Year Annual Research Report
静注用インドメサシンの薬物血中動態と脳血流に関する検討
Project/Area Number |
11770613
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
近藤 昌敏 香川医科大学, 医学部, 助手 (60234952)
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Keywords | 未熟児 / 動脈管開存症 / インドメサシン / 脳血流速度 / 薬物血中濃度 |
Research Abstract |
今年度はインドメサシンの血中濃度測定はまだ測定条件検討中であるため出来ておらず、まず次年度で予定していた脳血流速に対するインドメサシンの影響について検討し、同時に血液sampleの収集をした。未熟児動脈管開存症のためインドメサシンによる治療が必要であった未熟児で両親の承諾の得られたものを対象とし、インドメサシン投与前より前大脳動脈脳血流速度および中大脳動脈血流速度を経時的に測定し、同時に薬物動態を検討できるように採血を行った。静脈内投与の方法を10分間で投与する群(10分投与群)と2時間かけてゆっくり投与する群(2時間投与群)にわけて検討した。脳血流速の検討は10分投与群では15分間隔で投与後2時間まで、2時間投与群では30分間隔で投与後3時間まで測定した。両群間に在胎週数および出生体重、投与日令に有意な差は認めなかった。治療効果については、両群とも良好で両群間に差はなかった。10分投与群では、前大脳動脈および中大脳動脈いずれも脳血流速度は投与15分後にはすでに前値に対し有意に減少し、平均すると前値の約65%まで低下した。脳血流速度を検討した2時間までには前値までには回復しなかった。一方2時間投与群では、脳血流速度は検討した3時間までは有意な低下は認めなかった。しかし2時間投与群にも1例10分投与群と同様に60%まで低下した症例もあり注意が必要であると思われた。脳血流速と血中濃度の推移、および在胎週数とや薬物血中動態との関係についての検討を次年度行う予定である。
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