1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11770647
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
竹井 真一郎 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30286067)
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Keywords | NODマウス / 膵ラ氏島 / IL-4 |
Research Abstract |
NODマウスは、ヒトI型糖尿病発症の代表的モデルの一つであり、発症抑制に重要な役割を果たしているIL-4遺伝子発現と糖尿病発症との関連について、NODマウスを用いて研究を進めている。今回糖尿病発症の種々の過程における、IL-4遺伝子の発現をRT-PCR法を用いて継続的に定量したところ、内因性のIL-4遺伝子の発現を生後2週齢雌NODマウスの膵ラ氏島に認めた。膵ラ氏島内でのIL-4の発現は、抗IL-4抗体を用いた組織免疫染色法からも観察する事ができた。さらに発現が膵ラ氏島に限局されていることは、抗インスリン抗体を用いた組織免疫染色、および膵β細胞株であるMIN6N細胞(constitutiveにIL-4を発現している)を用いた実験からも証明された。また興味深いことに、膵島炎発症直前と思われる4〜5週齢においては、膵ラ氏島でのIL-4遺伝子発現が著しく低下(約50%以下)していた。この結果から、膵ラ氏島における内因性IL-4遺伝子の発現が、糖尿病発症の原因と思われる膵ラ氏島上に発現されている自己タンパクの認識を抑制している可能性が示唆され、言いかえれば、膵ラ氏島でのIL-4遺伝子発現が、膵β細胞の破壊抑制に深く関与していることを示唆している。現在、膵ラ氏島における内因性IL-4遺伝子の発現制御と糖尿病発症との相関を調べる目的で、膵ラ氏島での内因性IL-4の発現制御に関与する候補遺伝子の単離・解析をすすめている。
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