1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11770652
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
根本 昌実 東京慈恵会医科大学, 内科学講座第3, 助手 (10281396)
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Keywords | PPARγ遺伝子 / NIH3T3-L1細胞 / 内分泌攪乱物質 / TCDD |
Research Abstract |
環境因子の中で内分泌攪乱物質が糖代謝の中心的調節因子であるPPAR遺伝子に直接的な親和性があるかどうか,そしてこれを活性化,あるいは抑制することで糖代謝異常や脂質代謝異常の発症因子として働いているかどうかを明らかにする.このために,PPARγ遺伝子の変異体(Pro 12 Ala)に対して親和性を持つ内分泌攪乱物質を同定し,さらにその作用機序を解明することを目的とする. 1) 野生型であるPro-PPARγ遺伝子とAla-PPARγ遺伝子の作成. 5'側のプライマーを遺伝子変異部分を含むようにデザインし、脂肪細胞からグアニジン法により抽出したtotal RNAを用いてRT-PCR法により.Pro-PPARγ遺伝子とAla-PPARγ遺伝子を合成した.これらをpCMVベクターにライゲーションしプラスミドを作成した.インサート部分のシークエンスを行い、塩基配列の誤りがないか否か検討中である. 2) PPAR遺伝子を発現する樹立培養細胞株の作成. 脂肪細胞の樹立培養細胞株であるNIH3T3-L1細胞にデキサメサゾン250μM,インスリン1μg/ml,メチルイソブチルキサンチン500μMを投与し、NIH3T3-L1細胞の分化誘導を行った.2日後にに上記方法で得られたプラスミドをリポフェクション法によりトランスフェクションを行った.5日後に内分泌攪乱物質2,3,7,8-tetrachlorodibenzo p-dioxin(TCDD)10nMで投与した.コントロール系はDMSO 50nMを投与した.現在、細胞培養し観察中である.オイルレッドO染色により、脂肪細胞の分化の程度を比較し,標的遺伝子であるリポ蛋白リパーゼやPEPCK遺伝子のmRNAの発現をPro-PPARγ遺伝子とAla-PPARγ遺伝子の間で比較検討する予定である.
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