2000 Fiscal Year Annual Research Report
電子スピン共鳴法による周術期患者の血中一酸化窒素測定とその動態に関する研究
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11770665
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
合田 文則 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (90294769)
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Keywords | EPRspectroscopy / NO(一酸化窒素) / 肝切除 |
Research Abstract |
ラットCC14投与後endotoxin誘発肝不全モデルでTumor necrosis facter-alpha(TNF-α)とNitric Oxide(NO)産生が肝毒性の発現に重要な働きをしていることが報告されている。一方、肝切除後は、腸管からのbacterial translocationや腸内細菌由来のendotoxinによりKupffer細胞がprimingされているため、ごく少量(non-lethal doses)のendotoxinにより肝不全に移行することも知られている。これらの知見から、ラット肝切除後endotoxin誘発肝不全モデルで、TNF-αとNO産生の関連を検討した。 肝切除(2/3切除)48時間後にLPS(0.2mg/Kg,i.v)を投与したラットモデルを作成し、肝組織血流や肝逸脱酵素(GOT,GPT)、T.Bililubin(T.Bil)、TNF-αおよびNO産生を経時的に測定した。肝藏および末梢血のNO産生はelectron paramagnetic resonance(EPR)spectroscopyを用い直接検出した。 LPS投与後より肝逸脱酵素やT.Bilの上昇を認め、TNF-αはLPS投与後1.5時間をピークとする急激な上昇を認めた。また、肝臓及び末梢血のEPR spectraでLPS投与後3時間からnitrosyl complexs形成を認め、大量のNOが肝臓において産生されていた。 ラット肝切除後endotoxin誘発肝不全モデルで、TNF-αとNO産生が肝毒性の発現に関与していることが示唆された。臨床での周術期、特に術後肝不全の病態や治療効果を把握する上でEPRによるNO測定は簡便でかつ有用な方法と考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 合田文則: "肝切除後endotoxin誘発肝不全モデルにおける肝および血中TNF-αとNO産生-EPRspectroscopyによる評価"日本外科学会誌. 100(suppl). 481 (1999)
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[Publications] 谷内田真一: "肝切除後再生肝のエンドトキシン血症への対応;kupffer細胞機能からみた肝切前門脈技結紮術の有効性"日本外科学会誌. 100(suppl). 214 (1999)
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[Publications] Yachida S: "Measurement of serum hyaluronate as a predictor of human liver failure after major hepatectomy."World J Surg. 24・3. 359-364 (2000)
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[Publications] Yachida S: "Preventive effect of preoperative portal vein ligation on endotoxin-induced hepatic Iailure in hepatectomized rats is associated with reduced tumour necrosis factor a production."British Journal of Surgery. 87・10. 1382-1390 (2000)