1999 Fiscal Year Annual Research Report
QOLを重視した噴門側胃切除L字型空腸pouch間置再建術の機能評価
Project/Area Number |
11770695
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
上野 富雄 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (70284255)
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Keywords | 噴門側胃切除 / 空腸間置再建 / 機能評価 / QOL |
Research Abstract |
平成11年度末において、噴門側胃切除後U字型空腸pouch間置再建術17例、胃全摘Rouxen-Y再建術6例を対象とすることができた。 消化管pH環境および胆汁逆流現象を24時間pHモニタリング法および24時間胆汁モニタリング法にて評価している。現在、術後早期症例を中心に検討したところ、pH<4.0holding timeは0.6±0.8%、pH>7.5holding timeは20.7±19.8%であった。胆汁モニタリングでは40.2±28.8%と軽度の胆汁逆流を呈する症例もあったが、内視鏡および症状ともに逆流症状は認めなかった。門脈血行動態を超音波パルスドップラーを用い、門脈前区域枝本幹の血流速度を測定したが、現在のところ、全摘群では負荷後、急激な門脈血流速度の増加を来したが、噴切群では負荷後5分後に健常人と比較して増加が認められたが、その後、健常人と同様の増加パターンを示した。アセトアミノフェン法ならびにX線不透過マーカー法で胃内容排出動態や、吸収動態を評価中であるが、現在のところ、噴出群では胃内容排出遅延を認めていない。食前後期における血清CCK、セクレチン、ガストリン、VIP濃度についても評価中である。術後遠隔期にわたる成績については1年ではいずれも評価できず、症例数も増加しているが、現在、結果を出すまでには至っていない。患者に随時アンケート調査を行い、体重の増減、自覚症状の有無と程度などに関しても調査中である。
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