1999 Fiscal Year Annual Research Report
放射性同位元素標識モノクローナル抗体による腹腔内微小転移巣の標的治療の基礎的研究
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11770700
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岡本 和真 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20285258)
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Keywords | 放射性同位元素 / モノクローナル抗体 / 胃癌 / 腹腔内微小転移巣 / 標的治療 |
Research Abstract |
1.モノクローナル抗体A7の^<111>In標識 DTPA結合数の検討:モノクローナル抗体A7に結合させるDTPAの至適分子数を、抗体活性という面から検討した。A7溶液に様々な濃度のDTPA溶液を混合させて様々な結合比のA7-DTPA複合体を作成し、それぞれの抗体活性をinhibition assayで検討した。また、A7-DTPA複合体の^<111>In標識率を検討し、両方の面から至適結合数を検討した。検討の結果、結合させる至適分子数は抗体1分子当たりにつきDTPA1分子がよいと分かった。 2.A7の^<99m>Tc標識 ^<99m>Tc標識の至適条件の検討:A7を還元する2-mercaptoethanol(2-ME)の混合比率、またA7と^<99m>Tcの架橋剤であるHMDPの混合分子数を様々な比率にして至適混合比率をA7の^<99m>Tc標識率という面から検討した。その結果、混合する2-MEの比率は1:1000が最適と考えられた。また、混合するHMDPの比率は抗体:HMDP=1mg:1mgが良いと考えられた。 3.標識抗体のin vitroのヒト胃癌細胞株に対する反応性 ^<99m>Tc標識A7および^<111>In標識A7のヒト胃癌細胞株に対する反応性を無標識のA7と競合させたcompetitive inhibition assayにて検討した。この結果を^<99m>Tc標識マウス正常IgGおよび^<111>In標識マウス正常IgGと比較検討した。結果は、ヒト胃癌細胞株との反応性は無標識のA7と比較してほとんど低下することはなく、良好であった。また、^<99m>Tc標識マウスIgGおよび^<111>In標識マウスIgGはA7に比較してヒト胃癌細胞株にはほとんど反応しなかった。
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