1999 Fiscal Year Annual Research Report
気管・気管支瘻に対するGRF glue補強筋膜パッチ閉鎖術後治癒機構の解明
Project/Area Number |
11770733
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
羽賀 将衛 旭川医科大学, 医学部, 助手 (80271766)
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Keywords | 気管瘻 / 気管支瘻 / 筋膜パッチ |
Research Abstract |
種々の原因で発生する気管・気管支壁欠損の修復には広背筋、大胸筋、腹直筋、肋間筋などの有茎筋弁、あるいは有茎横隔膜、心膜、胸膜、大網、空腸片などによる被覆が行われてきた。これら有茎自家組織に比べ、遊離筋膜パッチは手技的には容易であるが、筋膜のみでは気管被覆材料としての耐圧性や安全性に問題があると考えられる。最近大動脈解離手術に汎用されているGelatin-Resorsin-Formaldehyde/Glutaraldehhde(GRF)glueは、良好な組織接着性と補強効果のため、呼吸器外科領域でも気瘻閉鎖にその有用性が評価されつつある。 本研究の目的は気管・気管支瘻(気管・気管支壁欠損)に対するGRF glue補強筋膜パッチ閉鎖術の治癒過程を動物実験モデルにて明らかにし、有用性と使用条件を明らかにすることにある。 これまで24頭の雑種成犬を用い気管膜様部欠損モデルを作製し、GRF glue補強筋膜パッチ群8頭、GRF glue非補強筋膜パッチ群16頭の治癒過程を気管支ファイバースコープを用い形態観察した。また2頭にmicroangiographyを施行した。摘出標本はホルマリン固定後組織標本を作製しており、今後、組織レベルで治癒過程を検討していく予定である。
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