2000 Fiscal Year Annual Research Report
術中術後の心房心室除細動用およびペーシング用ミニパドルの開発
Project/Area Number |
11770734
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
窪田 博 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00262006)
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Keywords | 心房細動 / 心室細動 / 低侵襲手術 / 除細動 / ペーシング / 心房ペーシング / 心室ペーシング |
Research Abstract |
我々は、2000年度において、一昨年度までの実験結果を踏まえ、さらにmini-paddleの性質を表す基礎データをそろえるべく実験を重ね、あるいは新たな実験項目を加えることにより臨床応用により近づく結果を得ることができた。 1雑種成犬を用いた除細動閾値の測定:雑種成犬(n=7)を用いて心房除細動閾値を測定した。胸骨正中切開した後両側迷走神経を露出。刺激用電極を逢着した後心嚢切開。心房刺激用電極を右心耳に2本、ミニパドルをSinus Nodeを避けた右心房と左心房左心耳寄りに逢着した。パルス幅2msec,10Hz,2Vで迷走神経刺激を5分間行った後、Burst刺激で心房細動を誘発。心室同期にて各出力で除細動を試みた。心房除細動閾値は4.9±1.9Jであった。 2雑種成犬(n=7)を用いて心室除細動閾値を測定した。心室にburst刺激を加え、心室細動を起こした後、mini-paddleを用いて除細動を試みた。心房除細動閾値は9.9±1.8Jであった。 次いで、mini-paddleを用いた心房心室のペーシング閾値を雑種成犬を用いて測定した。 3心房ペーシング閾値は6.0±1.5mAであった。 4心室ペーシング閾値は7.2±1.7mAであった。 5除細動による心筋組織の変化の観察により、30J X3回までは、心筋傷害が少なく許容範囲内と思われた。 本実験結果を東京大学倫理委員会に提出した結果これを通過し、来年度から臨床応用に入る予定である。
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