1999 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生の調節による関節破壊抑制について-Vascular-endthelial growth factor結合蛋白を中心に-
Project/Area Number |
11770810
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
榎本 宏之 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10256315)
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Keywords | 軟骨 / 血管新生 / VEGF / 成長因子 |
Research Abstract |
イーストtwo-hybrid systemにより、VEGFと分子間相互作用を示す可能性のある分子がスクリーニングされた。その中には細胞外マトリックス成分の分子も含まれており、現在その中の数分子について、リコンビナント蛋白を作製している。これらの分子につき、今後蛋白レベルでの相互作用を検討する予定である。一方で軟骨組織におけるVEGFについては現在までに成長軟骨以外に報告がない。軟骨組織に存在するVEGFには外因性と内因性の二種が存在すると考えられる。外因性VEGFはおもに滑膜組織由来と推測されるが、成人軟骨組織由来のVEGFの発現については報告がなく、不明である。これまでに変形性関節症患者に対する人工関節置換術時に得られた軟骨組織を用いてRT-PCR、in situ hybridization 器官培養、細胞培養などでVEGFのmRNAレベルおよび蛋白レベルでの発現とその局在についても検討してきた。現在までのところmRNAレベルでは二種のアイソフォームの発現をRT-PCRで確認し、組織での発現をin situ hybridizationで確認した。蛋白レベルでも器官培養および細胞培養で実際にVEGFが産生されていることをELISAで確認している。現在、軟骨由来VEGFの標的細胞およびその作用について検討中である。さらにその作用に対して、スクリーニングされた分子が修飾作用を有するかについても検討したい。
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