1999 Fiscal Year Annual Research Report
ラット全脳虚血後のイソフルラン投与による脳保護作用について
Project/Area Number |
11770832
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
三浦 美英 山形大学, 医学部付属病院, 助手 (50241716)
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Keywords | ラット / 前脳虚血 / イソフルラン / 脳温 |
Research Abstract |
11年度は、吸入麻酔薬(イソフルラン)の虚血前投与と脳組織損傷のdose-responseについて24時間の脳温制御のもとに検討を加える予定であった。まず、ラット脳温制御システムを作成した。本システムにより正確な脳温制御が長時間可能である。その後、予備実験としてラット硬膜外腔にテレメーター式のプローブを埋め込み、脳温の正常値を測定した。脳温には明らかな日内変動があり、活動時の脳温は37.5度前後であった。従って実験中の脳温制御は37.5度に設定した。その後本実験を開始したが、特に高濃度投与群において術後の痙攣発生が著しく高く(1.0MAC;0/6,1.5MAC;2/9,2.0MAC;3/6,2.5MAC;5/6)、これらのラットはそのほとんどが死亡した。虚血前の高濃度吸入麻酔薬投与が痙攣を誘発することが示唆されたが、これは全く予想外であり、本現象は極めて興味深い。また期間中、同一テーマを行っている研究者がいることが判明したため、当初のプロトコールを一部変更し継続している。そのため、プロジェクトの進展が当初の見込みよりも遅延している。また、組織学的検討は標本数が不十分のため未だ行っていないが、本学病理学第一講座に協力を依頼している。
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