1999 Fiscal Year Annual Research Report
気圧負荷によるラットBlood-Brain Barrier機能の変化
Project/Area Number |
11770853
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
前川 聡一 愛媛大学, 医学部, 助手 (50284419)
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Research Abstract |
(BBBモデルの作成)Rat(生後2日間)を断頭し無菌操作にて大脳を摘出し、灰白質を培養液(MEN)に分離する。コラゲナーゼ、トリプシン処理し,遠心分離し細胞成分を培養する継代培養し,血管内皮細胞を電気抵抗測定用のコラーゲンコートしたtranspore(96穴)に播く。培養液は、上部はMEN、下部はACMとMENとし、膜の電気抵抗が約48時間で50Ω以上になるのを確認した.また、血管内細胞の確認は、第8因子抗体を用いて染色し確認した.(圧負荷実験等)自作の圧調整チャンバーにBBBモデルのtranswell dishを入れ0.5,,1,2,3ATMでそれぞれコンピューター制御で空気加圧を徐々に加えた。コントロールのほか傷害モデルとしてLPS、IL-6,8,TNF-α,TxA2,PGI2を培養液に負荷する群も同様に空気加圧おこなう。各実験系で経時的に電気抵抗を計測しBBBの機能評価とした。また,12、24時間の圧負荷後、transporeの上下の培養液を採取しTNF-α、IL-6、TxB2、PGF1αを測定した.(結果)今回作成した実験系で,圧負荷,TNF,TXB2によりBBB機能低下が疑われたが,統計学的有為差は見られなかった.その原因として作成したBBBモデル膜の電気抵抗のばらつきが大きく,また,BBBの機能の再現として不十分であった可能性がある.来年度は,新たに作成しているチャンバーを用いて圧環境の変化が、脳損傷においてどのような役割を果たすか、in vivoラットの右中大脳動脈閉塞モデルを用いて検討する。
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