1999 Fiscal Year Annual Research Report
先行硬膜外鎮痛は開腹手術中、術後の代謝、免疫能を改善するか
Project/Area Number |
11770876
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
入江 将之 久留米大学, 医学部, 助手 (30268940)
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Keywords | 持続硬膜外鎮痛 / 先行鎮痛 / 術後鎮痛の質 |
Research Abstract |
ASAリスク1〜2の上腹部開腹術が予定された手術患者41名を無作為に先行鎮痛群21名と,非先行鎮痛群20名に分けた.先行鎮痛群は執刀前から,非先行鎮痛群は手術終了30分前から6〜8mlの1回注入に続き,バルーンインフューザーを用いて0.5%ブピバカイン48ml,ブプレノルフィン0.4mg,生理食塩水46mlの混合液を2ml/時間(ブピバカイン5mg/時間,ブプレノルフィン8.4μg/時間)の速度で48時間硬膜外腔に持続注入した. 術後の鎮痛効果(安静時VAS,VPS,鎮痛薬追加投与量),意識清明度,快適度,術後回復能として腸管機能に腸鼓鳴音聴取,排ガス,運動機能に坐位保持,歩行開始までの時間を評価し両群間で比較した. 術後の鎮痛に関しては,安静時VAS,VPS,鎮痛薬の追加投与量ともいずれも両群間に差はなかった.また意識清明度,快適度,腸鼓鳴音聴取,排ガス,坐位保持,歩行開始までの時間も両群間で有意差を見いだせなかった. 評価項目に有意差を認めなかったのは,この程度の先行鎮痛に意味がないのか,あるいは硬膜外麻酔の効果範囲をあらかじめ充分に確かめなかったことが考えられる.次年度はこれをきちんと確かめ,免疫能についても調査を行いたい.
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