1999 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌におけるCyclinAのbiomarkerとしての有用性の検討
Project/Area Number |
11770910
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 伸樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50277018)
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Keywords | 膀胱癌 / CyclinA |
Research Abstract |
膀胱癌におけるBiomarkerとしてのCyclinAの有用性について検討した。Cell cycle proteinは細胞周期および細胞増殖能を調節するタンパクとして重要であり、G1 cyclinであるcyclinD1は膀胱癌において、表在性膀胱癌の40-60%に過剰発現しているとの報告がなされている。今回われわれは膀胱癌手術標本を用い、cyclinA,cyclinB1,cyclinD1,Ki67の膀胱癌における発現を検討し、腫瘍の病理学的悪性度、予後、再発回数といった因子との関連を検討し、Biomarkerとしての有用性を検討した。CyclinAは表在性膀胱癌、進行性膀胱癌いずれにおいても過剰発現が認められ,特に進行性膀胱癌においては優位にその発現が亢進していた。また腫瘍の病理学的悪性度、予後とも相関が認められ、膀胱癌におけるBiomarkerとして有用と考えられた。Ki67,cyclinB1についてもある程度の相関は認めるも、CyclinAがもっとも優れた相関を示した。肺癌、大腸癌においてもCyclinAのBiomarkerとしての有用性が報告されており、同様の結果であった。 マウスを用いた、膀胱癌実験的発癌モデルを用いた、CyclinAの発現についての検討は、In vivoの系においてBBNによる膀胱癌発生においてのCyclinAの発現を検討するものであり現在、BBNによる発癌モデルを作成中であり、腫瘍発生過程におけるCyclinAの発現については検討中である。
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