1999 Fiscal Year Annual Research Report
造精細胞におけるestrogen receptorおよびAh receptor-in situ NASBA法によるmRNA発現の検討-
Project/Area Number |
11770919
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
藤井 俊策 弘前大学, 医学部・付属病院, 講師 (10241481)
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Keywords | 精子 / 造精 / 内分泌撹乱物質 / エストロゲン / ダイオキシン / レセプター / NASBA / in situ |
Research Abstract |
ヒトの造精機能に対する内分泌撹乱物質やダイオキシン類の影響について調査することを目的として、ヒトの精巣組織におけるエストロゲン・レセプター(ER)ならびにAhレセプター(AhR)のmRNA発現を、in situ NASBA(nucleic acid sequence-based amplification)法を用いて検討している。 NASBA法に用いるT7 promoterを付けたreverse primerとsence primerを、ERα,ERβ,およびAhRのmRNA sequenceをもとに作成した。その妥当性と反応条件等について、ERはヒト子宮内膜組織を、AhRはラット肝臓を用いて確認し、良好な結果が得られた。現在、精巣腫瘍により除睾術が施行された妊孕性を有する男性の凍結精巣組織を対象としてin situ NASBA法を行っており、正常の造精機能を有する精巣組織中におけるレセプター発現についていくつかの知見が得られている。さらに、近年、これらのレセプターのモノクローナル抗体も入手可能になったので、実験の信頼性を高めるために免疫組織染色も同時に行っている。今後、造精機能障害を有する男性の凍結精巣組織を用い、in situ NASBA法と免疫組織染色を行う予定である。また、今年度中にすべての実験を終了し、結果を発表する予定である。
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