1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11770993
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西岡 信二 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (40284111)
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Keywords | 頭頚部癌 / SEREX / 癌抗原 / CT 抗原 / CTL |
Research Abstract |
舌癌患者(47才 男性 中等度分化型扁平上皮癌 T4N2bM0 Stage 4)の原発部位より採取した癌組織よりtotal RNAを抽出しこのtotal RNAよりm RNAを分離した。 このm RNAより8.1×10^5のDNAファージライブラリー(λZAP Express Vector)を作製した。 同患者より手術時(担癌状態時)に採取した血清を200倍に希釈したものを用いてc DNAファージライブラリーの発現スクリーニングを繰り返し行なった。現在までに約40000クローンのスクリーニングを終了し陽性と考えられるクローンを複数個単離する事ができた。現在この陽性クローンのインサートDNAをin vivoエキシジョン法2本鎖プラスミド(pBK-CMV)に変換後シーケンサーで塩基配列を決定し各クローンについて塩基配列を解析中する予定である。残りのc DNAファージライブラリーのスクリーニングも同時に進めている。 遺伝子が同定されれば各腫瘍、正常組織についてRT-PCR法を用いてこれらの遺伝子の発現の状況をしらべ、また担癌患者の各時期についての各遺伝子産物に対する抗体の発現の有無などのについての検討を加える。さらに、同患者は生存中であり患者のリンパ球を採取し得られた遺伝子産物と患者リンパ球との反応を見ることもでき将来的にはSEREX法で得られた抗原がT細胞認識抗原となりうるかどうかの検討ができる可能性がある。
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