2000 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺における末梢型ベンゾジアゼピン受容体の薬理学的・分子生物学的特徴の検索
Project/Area Number |
11771147
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
山岸 久子 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (60287175)
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Keywords | 唾液腺 / 末梢型ベンゾジアゼピン受容体 / RT-PCR / in situ RT-PCR / GFPベクター |
Research Abstract |
唾液腺における末梢型ベンゾジアゼピン受容体の薬理学的、分子生物学的特徴について以下の知見が得られた。 1.RT-PCRによる末梢型ベンゾジアゼピン受容体mRNAの検出:ラットの耳下腺、顎下腺、舌下腺からtotal RNAを調製した。さらにこれからmRNAを調製した。ラットの末梢型ベンゾジアゼピン受容体の塩基配列から、特異的なプライマーをデザインした。この末梢型ベンゾジアゼピン受容体の特異的プライマーを用いてcDNAを増幅し、RT-PCRを行い、電気泳動した結果、ラットの耳下腺、顎下腺および舌下腺に特異的なバンドが検出された。 2.1で使用したプライマーを用いて、スライドグラス上の組織(耳下腺、顎下腺、舌下腺)に対して、in situ RT-PCRを行った結果、腺房細胞および導管部に特異的な染色が認められ、末梢型ベンゾジアゼピン受容体のmRNAが検出された。 3.Green fluorescent protein(GFP)ベクターと末梢型ベンゾジアゼピン受容体cDNAを組み合わせて、融合タンパク産生ベクターを作製した。作製したベクターを唾液腺培養細胞にトランスフェクションした。現在、細胞内における末梢型ベンゾジアゼピン受容体の局在の検索を蛍光顕微鏡を用いて行っている。 以上の結果から、末梢型ベンゾジアゼピン受容体mRNAは、ラットの耳下腺、顎下腺および舌下腺の腺房細胞および導管部に存在することが明らかになった。
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