1999 Fiscal Year Annual Research Report
舌癌モデルの発癌過程におけるテロメラーゼ活性の変化
Project/Area Number |
11771166
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
畑田 憲一 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (00256299)
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Keywords | テロメラーゼ活性 / 4、N、Q、O、 / 実験癌 |
Research Abstract |
第23回日本頭頚部腫瘍学会において正常組織から癌に変化するまでの間に、テロメラーゼ活性はどのように変化していくのかという点に着目し、発癌とテロメラーゼ活性の上昇は相関するのかどうかを検討した。その結果、健常ラットおよび2ヶ月例において、一部に活性の高いものが認められた。この原因については再検討の余地があると考えられた。また、テロメラーゼ活性は発癌剤投与開始ほぼ3ヶ月後より上昇し始め5ヶ月後にピークに達した。完全に発癌した状態のテロメラーゼ活性は、5日月後よりも若干低い傾向にあった。これは発癌した状態ではネクローシスを起こしている部分も多いためこれが活性値を下げる可能性が考えらた。 また、第44回日本口腔外科学会においては発癌した状態でのテロメラーゼ活性にばらつきがあることに着目して、発癌した組織の分化度、浸潤様式とテロメラーゼ活性に相関があるのかどうかを検討した。その結果、分化度に関しても今回実験に用いた動物の分化度は一例中分化なものを除いてすべて高分化型で分化度との関連は不明であった。また、浸潤様式に関しては今回の観察では4D型は認められなかったが、4C型のものは他のものより若干テロメラーゼ活性が高い傾向にあった。 今後は例数を増やし、2000年のInternational Association for Dental Research(Washington D.C.)において総括を発表する予定である。
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