1999 Fiscal Year Annual Research Report
マウス胎仔顎下腺の器官培養下での上皮-間充織相互作用におけるマトリックスメタロプロテアーゼの関与
Project/Area Number |
11771270
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉岡 秀郎 大阪大学, 歯学部, 助手 (20303977)
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Keywords | 唾液腺器官形成 / 外胚葉系器官形成 / 上皮-間充織相互作用 / MMP-2 |
Research Abstract |
マウス胎仔顎下腺の上皮形態形成は上皮が細胞塊として間充織側に侵入することから始まり、Bud状の上皮細胞塊が形成され、様々な細胞増殖・分化調節を受けながら器官形成が行なわれる。我々はこの上皮細胞塊の形成や性質を理解することが外胚葉系器官形成のメカニズムを理解する上で重要であると考え、マウス胎仔顎下腺の器官培養下での上皮-間充織相互作用における細胞外基質分解機構の関与、特に活性型マトリックスメタロプロテアーゼー2(active MMP-2)の関与を解明する目的で研究を進めた。妊娠12日目のICR系マウスから実体顕微鏡下で胎仔顎下腺組織片を分離し、無血清合成培地BGjb(GIBCO)を増殖培養液として37℃・5%CO_2気相下でポアーサイズ0.4μmのcell culture membrane上で器官培養を行った。この器官培養組織を経時的に採取し、ホモジナイズしたサンプルを0.1%ゼラチンを基質とする。10%SDS-ポリアクリルアミドゲルを用いたザイモグラムに展開し、活性型MMP-2の同定を行なった。さらにin situ zymography法を用いて検索を行った。【結果】マウス胎仔唾液腺器官形成において培養組織中においてMMP-2は唾液腺器官上皮側に発現していることが明らかとなった。さらに活性型MMP-2は培養2日目にピークとして漸減していくことも明らかとなった。平成12年度はマウス胎仔顎下腺器官培養組織におけるMT1-MMPとTIMP-2の発現を検索する予定である。
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