2000 Fiscal Year Annual Research Report
障害者の歯科治療時における抑制帯・開口器装着が呼吸・循環機能に及ぼす影響について
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11771283
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
鮎瀬 てるみ 長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00284703)
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Keywords | 呼吸機能 / 心拍出量 / 開口度 / 障害者歯科治療 |
Research Abstract |
前年度の予備研究をふまえ、実際に外来通院中の障害者の歯科治療時において、抑制帯、開口器装着が呼吸・循環に及ぼす影響について調べた。 まず、呼吸についてはポリグラフ内にレスピロメーターの測定ユニットを設置し、ニューモタコグラフにより一回換気量、呼吸数、分時換気量、胸郭コンプライアンスを、フェイスマスクまたはネーザルマスクから測定できるように調節した。また、経皮的酸素飽和度を指先から、筋電図を顎舌骨筋などの呼吸補助筋から導出できるようにした。 開口器使用は最大開口まで3段階程度とし、開口度に応じて呼吸機能の変化を調べた。今回は全て仰臥位であったが、セミファーラ位、座位など体位で変化する可能性はあるため、今後検討する必要がある。 循環については、トノメトリー法による連続動脈圧血圧の周波数解析から心拍出量を推定するようなシステムを設定し、実際に抑制帯で強く圧泊した時の心拍出量の変化を検討した。その結果、一過性の変化はあったが大きな変化ではなく、より精度の高い機器での検討が必要と考えられた。 平成11年度、12年度の研究結果から、過度の開口は呼吸機能に影響するだけでなく、嚥下反射にも影響する可能性が示唆された。抑制帯は筋の緊張がある場合は一過性の変化を代償できるが、身体麻痺のある患者の場合や、鎮静法を行っているような場合では、筋が弛緩しており、代償機構が正常に働くかどうかは今後さらに検討が必要である。
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