1999 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌におけるp27^<kip1>蛋白発現とアポトーシスにおける検討
Project/Area Number |
11771285
|
Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
村田 朋之 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10285471)
|
Keywords | 口腔扁平上皮癌 / p27蛋白 |
Research Abstract |
Cyclin dependent kinase(CDK)インヒビターは細胞周期の進行に重要な役割を果たすサイクリン/CDK複合体に結合し細胞周期の制御に関わるとされている.CDKインヒビターの一つであるp27は細胞周期を負に制御する因子であり,これまでに悪性腫瘍におけるp27蛋白の免疫組織化学的検討において予後との関連性が報告されており,今回,我々は口腔扁平上皮癌におけるp27蛋白発現の検討を行っている.対象は当科において加療を受けた扁平上皮癌症例55例である.パラフィンブロックより約4μmの切片を作製し,免疫染色を行った.一次抗体として抗p27抗体(DAKO100倍希釈),および抗Ki-67抗体(Novacastra400倍希釈)を用い,LSAB法で行った.両抗体ともに腫瘍細胞の核に反応が認められ,p27においては浸潤リンパ球にも反応を認めた.検索方法は腫瘍細胞約1000個における陽性細胞数の割合を算出した.p27蛋白の発現はすべての症例において発現が認められたが,正常粘膜に比較し全体に発現は弱い傾向にあった.その発現率は3.4%〜74.0%であった.現在,臨床病理組織学的因子,生存率およびKi-67との関連について検討中である.
|