1999 Fiscal Year Annual Research Report
神経麻痺疾患に対する低出力レーザー治療効果評価に関する研究
Project/Area Number |
11771301
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 康弘 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (90281477)
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Keywords | 低出力レーザー |
Research Abstract |
当講座では、星状神経節相当部・乳様突起部に低出力レーザーを照射し、神経麻痺の改善を臨床的に認めてる。作用機序における一部は考察されたが、臨床効果を数量的評価し比較検討することは、神経麻痺に対する低力レーザー治療効果の客観的評価に必須であり本研究を計画した。本年度に、神経麻痺疾患患者、特に下唇知覚麻痺患者を対象とし、知覚低下の程度を知るうえで認識閾値、痺痛域値の診査を当科で考察したVAS(Visual Analogue Scale)スケールとSW知覚テストを用いて評価を試みているが、疾患患者の統一性、画一性に問題があり、現段階では確立された客観的評価には至っていない。 さらに、われわれは低出力レーザーの硬組織(特に歯)形成に対する影響を検討することを計画し、第一段階としてまずマウス歯胚へのレーザー照射の影響を観察し、RT-PCR法及び、組織学的観察で検討した。照射は出生直後、生後1日目の計2回行った。2回目のHe-Nレーザー照射終了24時間後に第1、第2臼歯歯胚を摘出し、RT-PCR法によりamelogenin、DSPPのm-RNA発現を指標とし検討した。また、組織学的観察もおこなった。結果、照射群においては、第1、第2臼歯ともにamelogenin、DSPPのm-RNAの弱い発現をみた。また、組織学的所見では、照射群で歯胚発育の遅延が認められた。
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