1999 Fiscal Year Annual Research Report
ジャイロセンサを応用した自然頭位のリアルタイム・コンピュータ解析システムの開発
Project/Area Number |
11771347
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
藤田 美也子 日本歯科大学, 歯学部, 助手 (70297951)
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Keywords | 自然頭位 / ジャイロセンサ / 水平基準平面 / 顎顔面形態 / 正常咬合者 / 不正咬合者 / 頭位の変動 / リアルタイム・コンピュータ解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は,顎顔面頭蓋の三次元的な形態学的分析に応用するために自然頭位の再現性を客観的に明らかにすることである.具体的には,まず,正常咬合者の自然頭位をジャイロセンサにて記録,分析し,本システムの信頼性を明らかにすることである. 1.独自に開発したシステムの構築 ジャイロセンサシステム(IS-300,Intersense社,米国)は,センサとインターフェースユニットから構成される.3軸ジャイロセンサは,Yaw,Pitch,Rollを検出し,インターフェースユニットで数値化されデータ処理用パソコン(Thinkpad 600E IBM)に転送される.転送された連続データは,データ処理ソフトウェア(Excel97,Microsoft Inc.,米国)を用いて分析される. 2.被験者の選定 日本歯科大学歯学部の歯科矯正学教室所蔵の個性正常咬合リストの中から顔貌形態に異常が認められず,正貌においても非対称性が見られない,また側貌ではストレートタイプを有する正常咬合者を選定する. 3.ジャイロセンサ計測の信頼性についての検討 ジャイロセンサ計測の信頼性についての検討を行う際の新たな問題点を以下のように検討する予定である. 1)ジャイロセンサの位置付け 重量60gのジャイロセンサの位置付けが,頭部の変動に影響を及ぼすのか否かを検討するために,ジャイロセンサを頭部の側面,正面,頭頂部に位置付けた場合とジャイロセンサを位置付けない場合とで顔面規格写真を用いて比較する. 2)被験者と鏡までの距離 現在までの研究においては,鏡までの距離が50cm〜200cmと一定ではなく,その理由についても明らかではない.そのため,距離の違いが,頭部の変動に影響を及ぼすのか否かを検討する. 以上の問題点を解決した後,正常咬合者にジャイロセンサを装着し,立位における自然頭位の顔面規格写真を撮影する.この頭位を規格写真に再現できるよう,骨格外の基準として下振を下げて正側面を同時に撮影する.この操作を10回繰り返し,得られたフランクフルト平面とジャイロセンサの角度差の平均値と標準偏差を算出し,計測の信頼性とする.
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