1999 Fiscal Year Annual Research Report
特別養護老人ホームにおける歯科衛生士による口腔のケアの介入の費用効果
Project/Area Number |
11771352
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
森田 一三 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (50301635)
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Keywords | 口腔のケア / 特別養護老人ホーム / 歯科衛生士 |
Research Abstract |
特別養護老人ホーム(以下特養)において口腔ケアの内容とその影響について調査をおこなった。 特養U(入所者85名)特養N(入所者96名)特養S(入所者100名)の入所者を対象として行なった。調査方法は各々の施設において、歯科医師・歯科衛生士により、口腔内検査・細菌検査をおこなった。特養U、N両施設で調査後、その結果をうけて個人個人に毎月1回歯科衛生士による口腔ケアをおこなった。3か月ケア後、事後調査をおこなった。日程は特養U、Nは事前調査、事後調査の調査の間に口腔ケアの介入として1か月に1回の割合で3日を設定した。特養Sは事前調査のみをおこない、すでに口腔ケアをおこなっているため1週間に1回の口腔ケアを継続した。口腔ケアの内容は無歯顎で義歯の無い者は食渣除去→舌指導→粘膜清掃を行なった。無歯顎で義歯のある者は食渣除去→舌指導→義歯清掃→粘膜清掃をおこなった。有歯顎は食渣除去→舌指導→義歯清掃→可能なとき、本人によるブラッシング→歯面清掃(歯ブラシ・歯間ブラシ)→出血有無確認→粘膜清掃を行なった。同時に、歯科衛生士が行なう口腔のケアのタイムスタディも行ない、口腔のケア業務単位の所要時間を計測した。 その結果、特養U、特養Nともに女性が80%以上を占めているが、特養Sでは男性が25%以上を占めていた。平均年齢は3施設とも女性が80歳を超えていたが、特養U、特養Sで80歳を下回っていた。口腔のケアと口腔内の状況をあらわすCPI、歯肉出血、OHI、歯肉炎は改善の傾向が見られた。細菌ではMutans streptcocci、Staphylococci、メチルメルカプタンは介入頻度の多かった者において改善が見られた。現在さらに分析中である。
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