1999 Fiscal Year Annual Research Report
顎運動の各種パラメーターにおける咬合および顎顔面形態との関連性について
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11771353
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
有本 博英 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20309181)
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Keywords | 顎顔面形態 / 顎運動 / 不正咬合 |
Research Abstract |
顎運動計測における種々のパラメーターに影響を与える因子として咬合異常や顎関節機能異常など指摘されている.しかし,咬合や関節以外にも顎運動パラメーターに影響を与えているであろう因子として,顎顔面形態があげられる.本研究の目的は,各種顎運動パラメータにおいて咬合および顎顔面形態がそれぞれどのように関連しているかを調査することであり,本年度は資料採取を開始し,計測システムの確立を目指した. 資料として,大阪歯科大学附属病院矯正歯科を受診する不正咬合患者について,初診時に,模型・正側貌セファロ・顎運動を採得した.計測システムの確立としては,3Dオクルゾグラムソフトウェアの開発と,顎連動データトランスファーシステムの開発に着手した. 3Dオクルゾグラムソフトウェアは顎顔面形態の中で咬合の占める位置を評価するものである.咬合面観写真をスキャニングし,コンピューター内に取り込み,これをセファロトレースと切歯の位置を基準として重ね合わせる.モニター上で,各歯の位置をポイントし,それぞれの座標値から歯の位置を算出する.こうすることにより,歯の移動様相を3次元的に比較することが出来るようになった。 顎運動データトランスファーシステムは,顎運動計測装置(ナソヘキサグラフ)のデータを任意の計測ポイントで表示できるように変換するシステムである.特に,咬合器上に装着した各歯の動きを表示できるように変換するシステムについて,上記3Dオクルゾグラムと統合し,矯正学的に歯を移動させたときの顎運動の変化について計測できるようにする. また,これらのデータ保管方法として,画像を含むデータベースシステムの開発に着手した.データ保管場所とインターフェース部分を独立させたもので,様々なデータの組み合わせを分析できるようにする予定である.
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