2000 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖のクラスター効果を応用したガン細胞増殖抑制活性リポソームの創製
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11771387
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
池田 剛 熊本大学, 薬学部, 助手 (80295138)
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Keywords | 糖鎖 / クラスター効果 / リポソーム / ガン細胞増殖抑制活性 / グリコシル化 |
Research Abstract |
糖鎖のクラスター効果によるガン細胞増殖抑制活性の向上を検討するために,糖質リガンドの効率的供給法の開発ならびに糖鎖をリガンドとしたリポソーム形成の条件検討を行った。 リポソームを形成させる糖質リガンドとして,ジオスシンの糖鎖部分・カコトリオースを用いた。カコトリオース配糖体のアグリコン部として,ジオスゲニン,グリチルリチン酸,コレステロールを用いた。 前年度は,カコトリオース糖供与体の効率的な合成スキームを立案・実践した。本年度は,アリルグルコサイドの3,6位選択的ピバロイル化条件の最適化により,カコトリオース糖供与体の収率を6行程,全20%から32%に向上させた。一方,カコトリオース糖供与体とアグリコン部のグリコシル化において,前年度は,反応生成物は主に非天然型のα-結合体としてしか得られなかった。本年度は,反応溶媒を塩化メチレンからアセトニトリルに変更することで,天然型のβ-結合体を主生成物として得ることが出来た。尚,α/β配糖体は,ODSカラムクロマトにより簡便に分離できる。 次に,糖鎖のクラスター効果を検討する前に,ジオスゲニン,グリチルリチン酸,コレステロールのαならびにβカコトリオース配糖体6検体と別途調製したカコトリオースのガン細胞PC-12(ヒト肺ガン由来)とHCT116(ヒト大腸ガン由来)に対する増殖抑制効果を測定した。その結果,ジオスゲニンのβカコトリオース配糖体,即ち,ジオスシンのみに活性が認められた。このことから,アグリコンはステロイド骨格,糖鎖(カコトリオース)はβ結合であることが,活性発現に必須であることが示唆された。そこで,各種濃度のジオスシンのホスファチジルコリン(卵黄製)リポソームの調製を行った。 今後,調製したリポソームのガン細胞PC-12,HCT116に対する増殖抑制試験を行い,糖鎖のクラスター効果を検証する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tsuvoshi Ikeda,Hiroyuki Miyashita, Tetsuya Kajimoto,and Toshihiro Nohara: "Synthesis of neosaponins having an α-L-rhamnopyranosyl-(1→4)-[a-L-rhamnopyranosyl-(1→2)]-D-glucopyranosyl glyco-linkage"Tetrahedron Letters. 42(印刷中). (2001)
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[Publications] Tsuvohi Ikeda,Junei Kinjo,Tetsuya Kajimoto,and Toshihiro Nohara: "Synthesis of Neosaponins Carrying Oligosaccharides from Natural Products"Heterocycles. 52(2). 775-798 (2000)
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[Publications] Tsuvoshi Ikeda,Hidetsugu Tsumagari,and Toshihiro Nohara: "Steroidal Oligoglycosides from the Seeds of Allium tuberosum"Chem.Pharm.Bull.. 48(3). 362-365 (2000)
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[Publications] Tsuvoshi Ikeda,Hidetsugu Tsumagari,and Toshihiro Nohara: "Steroidal Oligoglycosides from Solanum nigrum"Chem.Pharm.Bull.. 48(7). 1062-1064 (2000)
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[Publications] T.Ikeda,J.Ando,X.-H.Zhu,H.Tsumagari,T.Nohara,K.Yokomizo,M.Ueda: "Anti-herpes Virus Activity of Solanum Steroidal Glycosides"Biol.Pharm.Bull.. 23(3). 363-364 (2000)
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[Publications] S.-R.Oh,J.Kinjo,Y.Shii,T.Ikeda,T.Nohara,K.S.Ahn,J.H.Kim,and K.-H.Lee: "Effects of Triterpenoids from Pueraria lobata on Immunohemolysis : D-Glucuronic Acid Plays an Active Role in Anticomplementary Activity In Vitro."Planta Medica. 66. 506-510 (2000)