1999 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病合併症予防効果を持つ抗酸化物質の探索-植物加工廃棄物を資源として-
Project/Area Number |
11771389
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
永津 明人 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (70244572)
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Keywords | 抗酸化活性 / DPPHラジカル捕捉活性 / AGE_s生成阻害 / Perilla frutescens / Trapa bispinosa / Oryza sativa |
Research Abstract |
今年度はシソ油原料となるエゴマ(荏胡麻、Perilla frutescensvar.japonica Hara)の油粕を単離源に高酸化活性成分の探索を行った。まず抗酸化活性試験としてDPPH(diphenylpicryl hydorazyl)ラジカル捕捉活性試験と糖尿病合併症の原因物質であるAGEs(糖化タンパク質最終生成物、advanced glycation end products)の生成阻害活性試験の本研究室でのテクニックを確立したのち、エゴマ油粕(1.5kg)を抽出、エキスの分配と抗酸化活性を指標にした分画の結果、luteolin(217mg)とchrisoeriol(35mg)を活性成分として単離した。これら化合物の抗酸化活性をDPPHラジカル捕捉活性試験とAGEs生成阻害活性試験で評価し、luteorinが両試験で強い抗酸化活性を持つことが明らかとなった。 新たな単離源としてイネ(Oryza sativa)種子(米)の種皮(籾殻)及びヒシ(Trapa bispinosa)種子の種皮(殻)に含有される抗酸化成分の探索研究に着手した。籾殻、ヒシの殻双方とも水、EtOHの順に抽出し、そのエキスの抗酸化活性を検討した。その結果、特にヒシの種皮の水エキスにおいて、DPPHラジカル捕捉活性試験ではtocopherolに匹敵する強い活性が、AGEs生成阻害活性試験では強力な活性化合物であるquercetinに匹敵する活性がそれぞれ見いだされた。現在のところエキスの活性確認をしたところまでであるが、この含有成分に興味が持たれる。
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Research Products
(1 results)