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1999 Fiscal Year Annual Research Report

N-イリド及びS-イリドを利用したヘテロ中員環化合物の合成

Research Project

Project/Area Number 11771390
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

前田 康博  名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (60275146)

Keywordsアンモニウムイリド / 脱シリル化 / シグマトロピー転位 / Stevens転位 / 中員環 / フラン
Research Abstract

1-Methyl-1-(trimethylsi1yl)methyl-2-(2-furyl)piperidinium塩にフッ化セシウムを3時間反応させ,脱シリル化反応によってピペリジニウムメチリドを発生させその転位生成物を調べた。その結果,反応を水でクエンチするとイリドの[2,3]シグマトロピー転位体である(E)-2-methyl-1,3,4,5,6,10a-hexahydro-2H-furo[3,2-c]azonine及び5-(2-furyl)-N-methylpentanamineが生成した。ところがこの反応を強塩基でクエンチしたところ,先に得られた[2,3]シグマトロピー転位体の他(Z)体の[2,3]シグマトロピー転位体も得られてきたが,pentanamineは生成しなかった。これらの結果から,この反応ではイリドは速やかに[2,3]転位を起こし(E)及び(Z)体の[2,3]シグマトロピー転位体を与えるが,(Z)体はプロトンの作用により,容易にpentanamineに分解する事が明らかになった。実際,(E)及び(Z)体の[2,3]シグマトロピー転位体の混合物を,1%塩酸で処理すると,(E)体の[2,3]シグマトロピー転位体は変化しなかったが,(Z)体はpentanamineに分解した。また,フランの3位にピペリジン環が付いたイリドの転位反応においても上記に示した結果と同様の結果が得られた。
次に1-Methyl-1-(trimethylsilyl)methyl-2-(2-furyl)pyrrolidinium塩とCsFとの反応を行った。その結果水によるクエンチでは非常に低収率であったため,強塩基でクエンチを行うと(E)及び(Z)体の[2,3]シグマトロピー転位体の他,Stevens転位体である3-(2-furyl)-1-methylpiperidineが得られた。この反応においては,アンモニウム塩のフランとtrimethylsilylmethyl基との間のシス,トランスの立体が反応に影響し,シス体の塩からは,(E)の[2,3]シグマトロピー転位体が得られ,トランス体の塩からは(Z)の[2,3]シグマトロピー転位体とStevens体が得られることが明らかになった。この塩の立体の影響は先のpiperidinium塩の反応では見られなかった。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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