2000 Fiscal Year Annual Research Report
ロジウム触媒反応を鍵反応とする抗腫瘍活性化合物の合成研究
Project/Area Number |
11771403
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
矢倉 隆之 京都薬科大学, 薬学部, 講師 (70220126)
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Keywords | 立体選択性 / ロジウム(II)触媒 / C-H挿入反応 / 抗腫瘍活性化合物 / 海洋天然物 |
Research Abstract |
化学選択的ロジウム(II)触媒C-H挿入反応つづく立体選択的共役付加反応を鍵反応として光学活性リンゴ酸から(2R,3R,4S)-4-(tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)オキシ)-2-メトキシカルボニル-3-メチルシクロペンタノン(1)を合成した。1を出発原料として、抗腫瘍活性海洋天然物discodermolideのC1-C8フラグメントの合成に成功した。1の2-位のメトキシカルボニル基を3工程でTBDMSオキシメチル基に変換後、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)を用いるBaeyer-Villiger酸化により(3R,4R,5R)-3,6-ビス(TBDMSオキシ)-4-メチルヘキサン-5-オリド(2)とした。次いで2の3-位のTBDMS基を除去後、立体選択的に2-位にメチル基(2R)を導入して(2R,3R,4R,5R)-6-TBDMSオキシ-3-ヒドロキシ-2,4-ジメチルヘキサン-5-オリド(3)を得た。3の3-位のヒドロキシ基を再びTBDMS基で保護後、6-位のTBDMS基を選択的に除去した。得られた第一級OH基を酸化してアルデヒドに変換し、さらにPh_3P=CHCHOとのWittig反応により二炭素増炭した。得られたα,β-不飽和アルデヒド部を飽和アルデヒドに還元後、アルデヒドのα-ヒドロキシル化によりC1-C8フラグメントの合成を完了した。一方、(S)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸メチルを出発原料としてC9-C15およびC16-C21の各フラグメント合成に成功した。以上によりdiscodermolideの形式合成を達成した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takayuki Yakura: "Stereoselective Conjugate Addition of Alkyl Groups to (S)-4-(tert-Butyldimethylsilyloxy)-2-cyclopentenone Derivatives"Tetrahedron. 56・39. 7715-7721 (2000)
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[Publications] 矢倉隆之: "Rh(II)触媒分子内C-H挿入反応を用いるシクロペンタノン類の立体選択的合成"薬学雑誌. 120・12. 1309-1322 (2000)