1999 Fiscal Year Annual Research Report
シクロペンテノン型プロスタグランジンによるアポトーシス誘導の分子機構
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11771446
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
高橋 千絵 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90305574)
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Keywords | シクロペンテノン型プロスタグランジン / CHOP / アポトーシス / プロモーター / 転写因子 |
Research Abstract |
シクロペンテノン型プロスタグランジン(cyPGs)によりアポトーシスが誘導されることは既に知られているが、まず、MG63細胞およびHeLa細胞においてcyPGsの濃度依存的に細胞増殖を抑制することを確認した。cyPGsであるΔ^<12>-PGJ_2及び15-deoxy-Δ^<12,14>-PGJ_2によりCHOPの転写が誘導することを見いだした。さらに、CHOPの転写がcyPGs濃度依存的、時間依存的に誘導されることを明らかにした。ノーザンブロッティングのプローブとして、また、CHOP遺伝子の単離に必要なCHOP cDNAをPCR法によりHeLa細胞から単離した。ヒト遺伝子ライブラリーよりすでに作成した部分cDNA配列をもとにCHOP遺伝子の単離を行った。サザンブロッティングを行い、また、部分配列をシーケンシングにより確認した。このクローンはCHOP遺伝子の5'プロモーターおよび第3エキソンまでを含む約6kbの領域であることが判明した。さらに、様々な制限酵素を用いて、酵素地図の作製を行った。5'プロモーターあるいはイントロン配列を含むクローンを選び、ルシフェラーゼレポータープラスミドにサブクローニングし、ルシフェラーゼアッセイを行った。CHOPプロモーター活性はcyPGにより約7.6倍の上昇が見られたことから、得られた6kbの領域に、cyPGに反応するエレメントが存在することが示唆された。この実験結果より、cyPGによりCHOP遺伝子がプロモーターレベルで発現誘導されることが明らかとなった。
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