1999 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病治療の放置および中断歴がその後におよぼす直接・間接医療費への影響
Project/Area Number |
11771491
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
武藤 和子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50277109)
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Keywords | 糖尿病 / 糖尿病性合併症 / 治療中断 / 直接医療費 |
Research Abstract |
本年は、まず東京女子医科大学糖尿病センターを初診するまでに、治療が継続されていたかどうか、治療中断があったかどうか、さらに治療中断が現在の合併症と関連しているかどうか、当センターでの過去1年間の医療費と現在の合併症との関連を調べた。対象は当センター通院中の糖尿病患者(NIDDM)81名である(当日再来患者数の8%にあたる)。過去の医療費は当院のコンピュータの仕様変更があったため、過去11ヶ月の直接医療費を調査した。 糖尿病性合併症と医療費との関連は、神経障害が存在するとp=0027、網膜症が存在するとp=0005、腎症が存在するとp=0.007、足病変が存在するとp=00008と、有意に関連していた。一方、治療中断歴のあるものは全体の48.1%にいた。治療中断歴があると、合併症発症に対するOdds比は上昇し、特に網膜症では3.67倍、光凝固既往は2.80倍、腎症では2.33倍、足病変は3.42倍、心疾患は1.91倍になった。合併症が発症すると、直接医療費は有意に増加し、治療中断歴と強く関連していた。
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