2000 Fiscal Year Annual Research Report
在宅酸素療法実施者の長期療養を目的とした管理区分開発に関する縦断的研究
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11771519
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
亀井 智子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (80238443)
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Keywords | 在宅酸素療法 / 長期療養管理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、在宅酸素療法実施者の安定した長期療養管理および在宅看護支援に資するため、これまでに申請者が示したDIHOT-K(Desaturation Index for Home Oxygen Therapy by Kamei)を用いて、適切な療養管理区分を明らかにし、その区分別に在宅酸素療法実施者の生活の特性を示し、長期在宅酸素療法実施者の在宅ケアに用いる療養管理の方法を開発することである。 対象は、家庭において24時間酸素飽和度(SpO2)測定を行い、DIHOT-Kを評価した在宅酸素療法実施者50名で、このうち睡眠時低酸素症例を除いた41名を分析対象とし、これらの者の5秒間隔の24時間SpO2および脈拍データ各々17,280カウントのデータを用いた。うち、10名には追跡し再度同様な訪問調査を行った。 分析は、昨年度設定した在宅酸素療法管理指標(DIHOT-K)管理区分をもとに、行動記録等から対象者の日常生活特性などを分析して明確化した。 その結果、DIHOT-K管理良好区分と管理不良区分の対象者の日常生活特性の違いとして、活動負荷量、吸入回数、喫煙、および脱酸素飽和発生頻度が上げられた。 活動負荷は2.5METsが基準であり、吸入回数3回程度、脱飽和発生頻度は25回/日程度で管理状態が2分されることが示唆された。しかし、追跡調査からは管理区分に影響する明確な要因は抽出できなかった。 以上から、DIHOT-K管理区分による管理良好・不良群の生活特性が明確化し、在宅看護支援には生活負荷の適切性、吸入の適切性、禁煙指導、脱飽和の発生を防ぐ呼吸法指導などが重要であると考えられた。今後、継続して追跡を行い、さらに適切な療養管理の指標を明確化することが必要である。
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Research Products
(1 results)