1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11771521
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
窪田 英明 大阪大学, 医学部, 助手 (30234496)
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Keywords | 看護業務 / タイムスタディ / 業務表現 / ボイスレコーダー / 看護記録 |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護情報の電子的流通実現のための基礎データを得るために、看護の現場で使用されている業務表現のバリエーションを調査・分析することである。 平成11年度では、大阪厚生年金病院看護部の協力を得て、同病院血液透析室で携帯型ボイスレコーダーを使用した音声記録での看護業務タイムスタディを行った。ボイスレコーダーは録音時刻が秒単位まで記録できる手のひらサイズのものを使用した。また、音声記録はタイムスタディの対象となっている看護婦自身が行った。まず、録音の訓練がない状態で行った予備調査の結果、とても現在の医療現場ではコンピュータでの音声認識・意味認識が出来るレベルにないことが確かめられた。また、以前に行った看護婦現場筆記式のタイムスタディと比較して、音声での業務表現のバリエーションはもっと多くなると見込まれた。そこで、本番のタイムスタディでは、看護シフトの終了時に、録音した看護婦が自らボイスレコーダーを再生し、書き言葉にして紙に筆記し、それをExcelのワークシーに入力する手法をとった。述べ2日間、述べ18人の看護婦に対するタイムスタディの結果、1業務1レコードとして、2287件の業務データを収集した。 今回の方法では、従来の現場筆記方式のタイムスタディと比較して、時刻記録に関する労力がなくなり、時刻の精度は±5分程度から±1秒程度まで上がった。また、録音に慣れてきた看護婦は、再生時に自分には理解できる省略された表現で手際よく録音する工夫を行うようになった。このことはある程度の訓練(標準言語での音声記録など)をすれば、業務タイムスタディだけでなく、通常の看護記録等への応用の可能性が期待できるきとを示している。
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Research Products
(1 results)