1999 Fiscal Year Annual Research Report
終末期患者にとっての経口摂取の意義と看護援助の方法に関する研究
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11771553
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
鈴木 真理子 大阪府立看護大学医療技術短期大学部, 講師 (10281255)
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Keywords | 終末期患者 / 食の環境 / 食の意義 / 看護援助 / 経口摂取 |
Research Abstract |
1.一般病院における「食」に関する環境・設備状況および「食」のケアの現状についてのアンケート調査(終了)。 ・一般病院における「食」に関連した設備(冷蔵庫、電子レンジ等)や食事の場所、及び栄養科との連携状況に対して多くの看護婦は改善すべき、あるいはしかたがないと感じながら終末期患者の「食」のケアを行っている実態が明らかになった。 ・終末期患者へのIVHや点滴については、結果的に実施している施設の割合は多かったが、その選択や決定のプロセスにおいて看護婦が何らかの考えをもってかかわろうとしている傾向が伺えた。 ・限られた環境条件下での実際の看護ケアについては、主に栄養科や家人との協力によるものの実施率が高く、看護独自の発想や看護婦が直接行う援助行為の実施率は全般的に低かった。さらにそれらのケア実践に対する看護婦の評価では、半数以上の看護婦が実践できていないと答えており、マンパワー不足をその原因のトップに上げていた。 2.終末期患者に対する「食」に関連した実際のケア展開およびそのケア行為に対する意識:看護婦が実際の場で、具体的にどのような看護実践を行うのか、またそのケア行為実践時の看護婦の意識、判断、考えなどについて、調査対象者全員に共通の事例を用いての半構成的インタビュー調査(継続)。 以上の調査データより、看護独自の視点から終末期患者の「食」に対するケア行為を見直し、具体的なケア方法を提示することによって、現在のハード面における限界をどのように改善あるいはカバーでき、より質の高いケアを提供することができるかのということについて検討を行っている。
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