1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11771558
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Research Institution | Osaka Prefectual College of Nursing |
Principal Investigator |
本間 裕子 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手
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Keywords | 性教育 / 思春期 / 親子関係 / 家族関係 / 親子間コミュニケーション |
Research Abstract |
質問紙作成にあたり,国内外の文献検討をさらにすすめた。 父親を対象としたいくつかの国内の性教育の研究では,性教育を行ったことがある父親は2割程度しかおらず,その姿勢も子どもの質問にまじめに答えていないなど,消極的・拒否的なものであった。 国内の研究では,父親の子どもに対する性教育経験の有無やその項目に焦点がおかれ,項目も第二次性徴などの身体的変化に偏っているものが多いが,国外では身体的変化のほか,性に対する価値観・態度・規範,エイズや若年妊娠,同性愛などの性に関する社会的問題を含み,モラルや社会的な視点を項目に盛り込んでいる。父親はモラル・社会的な項目をよく子どもに話しているという結果を考えると,身体的変化に関する項目を中心とした国内の研究で,父親の性教育経験が著しく少ないのも当然であると考える。 会話の多さより,父親のこどもに対する理解度が,子どもの主観的幸福感を高めるという国内の研究結果や,親が子どもの興味・関心にどれだけ敏感かが,性教育の関与に関連しているという国外の研究結果から,性に関する会話以外に,日本の父親の子どもの理解度と性教育参加との関連を調査することも必要である。家庭にいる時間が短く,子どもの教育への関わりも少ない日本の父親は母親を通して,あるいは家族関係の中で子どもを理解していると推測される。そこで,子ども理解のプロセスや家族関係も調査する。 以上の文献検討を参考に父親と子ども(中学生)に対する質問紙を作成し,調査する予定である。
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