1999 Fiscal Year Annual Research Report
足浴による癒しの効果〜ふたごの妊婦の腰痛に対して〜
Project/Area Number |
11771567
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
桃井 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (90307124)
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Keywords | 双胎妊婦 / 腰痛 / 足浴 / 評価研究 |
Research Abstract |
腰痛のある双胎妊婦に足浴を実施し、その効果を評価することを目的とした研究を行った。 本年度の成果として、対象者は、実験群と対照群において各5名ずつが得られた。このうち、途中出産に至ったケースあるいは切迫早産で入院となったケースを除き、最終的に有効なデータとしては実験群2名および対照群は3名であった。現時点におけるデータ分析の結果から下記のことが明らかにされた: まず"実験初日と最終日の痛み"は、実験群では足浴によって腰痛の強さが軽減した者1名と、変化しなかった者1名が認められた。それに対して、対照群では痛みの強さが増強した者2名、変化しなかった者1名が認められた。以上の結果から、足浴は単胎の場合と同様に、双胎妊婦の腰痛を軽減することと、増強するのを予防する可能性が示唆された。 次に"毎日の痛み"に関しては、実験群では、足浴の直後に痛みが軽減した者と、痛みが変化しなかった者が各1名ずつ認められた。また、前者は足浴した翌日の起床時の痛みが軽減していたのに対して、後者は痛みが増強するといった傾向が認められた。先行研究では、足浴直後に痛みが軽減しかつ翌日の起床時の痛みが軽減するといった効果があったが、今回はそうでない事例が。その理由として、足部の皮膚温度との関連は今回は認められず、そのほか考えられることとして、単胎に比べて双胎妊婦は、就床時の腰部に加わる付加が大きいことが影響しているのではないかと推測した。 以上の結果は、次年度に向けて対象者数を増やし統計学的処理を行うことで検証を実施し、さらに結果の考察も深めて行きたいと考えている。
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