1999 Fiscal Year Annual Research Report
筋収縮に伴う骨格筋内糖輸送のメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
11780028
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
桧垣 靖樹 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (10228702)
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Keywords | 筋収縮 / 糖取り込み |
Research Abstract |
本年度の目的は、骨格筋収縮後の糖取り込み速度を測定するために、in vitroの実験系を作成することであった。まず、ラットの後肢から摘出したsoleus筋及びEDL筋をインキュベーションする器具を製作した。製作に際しては、Nesher RやHolloszy JOらが報告している骨格筋の両側を糸で縛り、ホックで釣り下げる器具を改良した。自作した実験系を用いて、電気刺激による筋張力の変化を調べた。Wistar系雄ラットよりsoleus筋及びEDL筋を素早く摘出し、糸で両側を固定し改良した筋固定器具へ装着し、クレブス液に浸した。クレブス液は予め、アルミブロック恒温槽を用いて37度に保ち、95%O2及び5%CO2でバブリングした。10分後、日本光電杜製の電気刺激装置を用いて骨格筋を電気刺激した(train rate;2/min,train duration;10sec,pulserate;100pulse/sec,duration;0.1ms,volts;100V)。電気刺激中の骨格筋張力は、トランスジューサを介してレコーダーに記録した。その結果、soleus筋の張力は、刺激回数と共に徐々に低下し、10回刺激後において約80%の張力低下が認められ、その後は維持された。一方、EDL筋においては刺激と共に顕著な張力低下が認められ、約5回刺激後においてプラトーに達した。筋特性としてEDL筋がSoleus筋に比し、疲労しやすいという特徴が顕著に表れ、本実験モデルの妥当性が確認できた。来年度は、本実験モデルを活用し、様々な条件下で骨格筋収縮による細胞内糖取り込みメカニズムを追求する。
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Research Products
(1 results)