2000 Fiscal Year Annual Research Report
特殊環境下におけるトレーニングプログラム作成に関する研究
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11780031
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
荻田 太 鹿屋体育大学, 体育学部, 助手 (50224134)
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Keywords | 低圧低酸素環境 / 有酸素性エネルギー供給能力 / 無酸素性エネルギー供給能力 / 泳記録 / 超最大強度運動 |
Research Abstract |
【目的】本研究の目的は、昨年度の研究結果をもとに、トレーニング効果が得られる低圧条件として至適と推察された環境下において実際にトレーニングを行い、有酸素性・無酸素性エネルギー供給能力と運動成績の改善に及ぼす有効性を確認することであった。 【方法】男子大学水泳選手6名(年齢20±1歳)を被検者とし、1日2回、週5日の頻度で3週間トレーニングを行った。トレーニングは、海抜1600m相当の低圧環境下において、OBLA強度による2分間泳を15秒の休息を挟み15セットを週5回、50%VO_2max強度での2分間泳に続き100%VO_2max強度での3分間泳の組み合わせ5セットを週2回、さらに海抜2400m相当の低圧環境下で170%VO_2max強度での20秒間泳を10秒の休息を挟み8セットを週3回行った。トレーニング効果は、最大酸素摂取量、最大酸素借、血液成分、および100mと200mの泳記録で評価した。 【結果および考察】3週間のトレーニング後、ヘマトクリット値には有意な低下が観察された(P<0.05)にもかかわらず、ヘモグロビン濃度は有意に増加し(P<0.05)、酸素運搬能の向上が示された。その結果、最大酸素摂取量は10%(前3.79 l・min^<-1>、後4.17 l・min^<-1>、P<0.01)増大し、さらに最大酸素借も20%(前3.93 l、後4.68 l、P<0.05)増加した。この増加率は、過去の先行研究と比較し、最も高い部類に属した。そして泳成績も、100mにおいて0.8秒、200mにおいて2.0秒、いずれも有意に改善された(4名が自己記録を更新)(P<0.01)。以上の結果より、海抜1600m環境下での有酸素性トレーニングと2400m環境下での無酸素性トレーニングを組み合わせた特殊環境下でのトレーニングは、有酸素性および無酸素性両エネルギー供給能力を効果的に改善させ、競技成績を向上させ得ることが示唆された。
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[Publications] Ogita,F.,I.Tabata: "The effect of high intensity intermittent training under a hypobaric hypoxic condition on anaerobic capacity and maximal oxygen uptake."Biomechanics and Medicine in Swimming VIII. 423-428 (1999)
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[Publications] 荻田太: "水泳中の無酸素性エネルギー供給動態"水泳水中運動科学. 2・. 47-56 (1999)
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[Publications] Ogita,F.,I.Tabata: "Aerobic and anaerobic energy release during supramaximal swimming at different levels of hypobaric hypoxia."Med.Sci.Sports Exerc.. 32・5. S336 (2000)
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[Publications] 荻田太,田畑泉: "異なる低圧環境下でのトレーニングが酸素摂取量と最大酸素借に及ぼす影響"体力科学. 49・6. 1121 (2000)
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[Publications] 荻田太,小夫直孝,田中孝夫: "間欠的低圧低酸素トレーニング効果の持続時間"第4回日本水泳科学研究会抄録集. 13 (2000)
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[Publications] Ogita,F.,T.Tanaka,M.Yamamoato: "Effect of moderate-altitude exposure with sea level training on maximal oxygen uptake and swimming performance"Adv.Exerc.Sports Physiol.. 6・4. 165 (2000)
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[Publications] 荻田太: "高所 運動生理学的基礎と応用"ナップ. 252 (2000)