1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11780046
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 進 金沢工業大学, 工学部, 研究員 (90291757)
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Keywords | 日常生活動作能力 / 要介助高齢者 / 累積相対度数分布 / 動作領域特性 / 健康度・体力自己評価 / 歩行能力水準 |
Research Abstract |
これまでに、関連研究において要介助高齢者の日常生活動作能力評価票を作成している。このADL調査票は、先行研究を参考に理論的妥当性を踏まえて抽出した項目について、信頼性、妥当性、尺度の一次元性、実用性が保証されている。本研究では、本調査票を用いて要介助高齢者の日常生活動作能力特性について検討している。今年度は、まず、この指標を用い、日常生活動作を構成する各動作領域のADL得点分布について分析し、要介助高齢者の動作領域特性を検討した。その結果、各動作領域の評価は総合評価を反映すること、特に、姿勢保持、変化動作、更衣動作、入浴動作、歩行動作、移動・運搬動作では、低い水準から高い水準まで広範囲にわたって動作能力を評価できることが明らかにされた。さらに、歩行能力水準別に動作能力特性を比較した結果、歩行が不可能な要介助高齢者は下肢動作の能力水準が低く、手指動作や姿勢変換動作の総合評価への貢献度が高いこと、歩行が可能な要介助高齢者の場合、手指や上肢動作、難易度の高い下肢動作の総合評価に対する貢献度が高いこと、動作能力の性差は認められないが、動作能力の加齢変化は、特に歩行可能者に認められたこと、歩行が不可能な機能水準の低い要介助高齢者の場合、加齢よりも、障害による影響が動作の成就に強く関与することが明らかにされた。今後、寝たきり高齢者や一般高齢者の動作能力特性との比較など、さらに種々の観点から要介助高齢者の動作能力特性について明らかにしていく。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 佐藤進ほか: "要介助高齢者の日常生活動作を構成する動作領域特性の検討"日本公衆衛生雑誌. 46・12. 1038-1047 (1999)
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[Publications] Sato,S.et al.: "Characteristics of ADL Ability on Partially Dependent Order Adults:Comparison among Different Ambulatory Activities Levels"APPLIED HUMAN SCIENCE. 18・5. 169-174 (1999)