2000 Fiscal Year Annual Research Report
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11780055
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Research Institution | Nagoya College |
Principal Investigator |
寺田 恭子 名古屋短期大学, 現代教養学科, 助教授 (20236996)
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Keywords | QOL / 障害者 / 女性 / スポーツ活動 |
Research Abstract |
本研究は、平成11年度に行なった障害のある女性のスポーツ活動に対する個別の聞き取り調査を継続しつつ、現在スポーツをしている者、また生活施設内で生活している者(生活施設へ通所している者、)および施設外で日常生活を送っている者(いずれも男女)に対してスポーツ活動に関するアンケート調査を行なった。生活施設内におけるアンケートでは、施設職員やボランティアの協力を得てアンケートを行い、その他は各スポーツ団体にアンケートを送付する、また福祉協議会からの直接配布などを通して回答を得ることができた。ちなみに生活施設内でのアンケート回収率は85%、スポーツ団体からの回収率は80%、直接配布で後日回収については約40%であった。 アンケート内容は、「先行要因」「環境要因」「社会的要因」「心理的要因」の4項目に沿ってそれぞれ2項目の具体的調査内容を織り込んだ。女性の回答者が全体の30%以下であったため、男女の意識の違いを全体の傾向として比較検討することができなかったが、個々の女性のデータでは、女性がスポーツに参加できない要因は(1)家事や育児に縛られるため。(2)女性はスポーツに向かないなどの回答もあり、その他の回答と複合すると女性であることと障害者であることがスポーツしにくい理由の一つとして考えられた。 女性であって障害者であることが、障害のある女性のスポーツ参加をしにくくさせているならば、新しいスポーツの価値を創造し、障害のある女性が精神的にも肉体的にも安定した状態で取り組めるスポーツプログラムを作成することが必要である。それによって女性自身のスポーツに対する意識の変化も期待できるだろう。
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