1999 Fiscal Year Annual Research Report
総合的な学習の教材化のためのデザイン・工芸教育に関する研究
Project/Area Number |
11780137
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
佐々木 宰 北海道教育大学, 教育学部・釧路校, 助教授 (40261375)
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Keywords | 総合的な学習の時間 / デザイン・工芸教育 / 教材 / ものづくり教育 / 総合学習 |
Research Abstract |
本年度の研究は、主として「総合的な学習の時間」に関する状況を把握することとともに、デザイン・工芸教育の機能と教材化の可能性を確認することであった。 「総合的な学習の時間」に関しては、文献による情報収集及びインターネット上で提供される教育実践の情報収集を行った。同時に、総合学習とカリキュラム改善について、文献を通してその理念と方法論を調査した。「総合的な学習の時間」は近年急速に試験的実践が行われており、試行数も増加しているが、通常のカリキュラムとして継続していくための負担もまた大きいことが予想される。 デザイン・工芸教育に関しては、図画工作科及び美術科の教科教育としての立場から、教育現場において一般化されている教材について整理した。また、平成10年告示の学習指導要領に関して、改定後のカリキュラムにおける図画工作科及び美術科の教科教育と、総合的な学習の時間の連携について検討した。 具体的な教材開発に関しては、美術館等の社会教育施設において行われているワークショップの内容をもとに、実験的な授業を計画し、現場教員の協力を得て実践を試みた。小学校高学年を対象とした共同製作(造形あそび)の教材を適用した結果、児童の活動を統制しつつ目的達成への志向性を維持させるための教師の指導力、授業計画の必要性か浮き彫りになった。 社会教育施設と連携した総合学習の可能性、社会教育施設における各種講座・ワークショップの状況を把握するために北海道立近代美術館及び札幌市立青少年科学館において情報収集を行った。また、木材工芸を主体としたものづくり教材の素材について、情報収集を行った。現時点では建材や合板など、入手や加工が容易な規格材を用いたものづくり教材の開発を進めている。
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