1999 Fiscal Year Annual Research Report
会話におけるフィラーの機能-"ディスコース・マーカー"の体系的記述をめざして-
Project/Area Number |
11780161
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
中溝 朋子 琉球大学, 留学生センター, 講師 (70305217)
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Keywords | フィラー / ディスコース・マーカー / 会話 / 文字化資料 / 会話分析 |
Research Abstract |
本研究では会話中のフィラーの機能を明らかにするために、11年度はデータ収集・整理、12年度は分析・検討の期間と位置付け、以下の方法で計画を実施した。 1.データ収集の方法 本研究では、総合的・体系的なフィラーの機能を明らかにすることを目的とするため、様々な会話のタイプにおけるフィラーの収集をめざした。しかし個人では収集に限界があるため、既に文字化済みの以下の音声資料から( )内の時間数をデータとして利用した。 (1)平成7-10年度科研費補助重点(特定)領域研究「人文科学とコンピュータ」公募研究班(研究課題名「日本語会話データベースの構築と談話分析」研究代表者上村隆一)[CD-ROM](インタビュー8会話約80分) (2)「RWCP音声対話データベース」技術研究組合新情報処理開発機構[CD-ROM](セールスロールプレイ8会話80分) (3)東京外国語大学地域文化研究科提出稲垣陽子修士論文(タクス会話4会話約40分) 本研究では、上述の資料で扱われていない既に知り合いである二人の自由会話のデータ(12会話約120分)を以下の方法で収集した。 (1)録音部屋にDAT及びデジタルビデオカメラを設置。(2)録音時間は20〜30分。(3)録音開始後5〜15分までの10分間を文字化し、テキストファイル化。 2.データ整理 以上の文字化データの中から「あの(624例)」「まあ(251例)」など10項目を抽出し、以下のような手順で整理を行っている。 (1)QGREPを用いたフィラーの検索と抽出。(2)Excelを用いたデータ整理。(3)各フィラーについて発話者情報・会話分析の用語に基づく分類などの入力。 現在は、(2)及び(3)の段階であるが、上記の作業は、3月中に終了する予定である。 来年度は、このデータをもとに分析・検討を行っていく予定である。
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