1999 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレット変換を用いた応用の統計的再評価とそのソフトウェア環境の構築
Project/Area Number |
11780174
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高際 睦 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (30306849)
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Keywords | ウェーブレット変換 |
Research Abstract |
まず、ウェーブレット変換を用いた応用の例として、今まで研究してきた、ウェーブレット変換を用いた周波数問題、特に、振幅と周波数が時間とともに変れる周期波にノイズが加わったシグナル X(t)=Σ^^m__<i=1>A_m(t)exp(iφ_m(t))+Σ(t) からφ_m(t)を推定する問題について考察した。m=1の場合については、A(t)、φ_1(t)が連続微分可能であるという条件のもとで、φ_1(t)の推定方法を提案し、その推定量が一致推定量になることを示した。また、この結果については、計算機によるシミュレーションを行い、その有効性を確認した。M=【greater than or equal】2の場合は、m=1の場合の方法が適用できず、現在、新たな手法を考案中である。 また、ウェーブレット変換を用いた別の応用として、ウェーブレット変換を用いたシグナルの圧縮問題を考えている。これは、シグナルにウェーブレット変換を施し、得られたウェーブレット係数にある罰則を与えた上で、どの程度原像を復元出来るかという問題である。罰則関数として、ウェーブレット係数の個数を限定するものを考えれば、これは一種の圧縮問題となる。計算機上で、様々な罰則関数に対するシミュレーションを行い、現在、その理論的裏付けを行っている。
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